吹奏楽マガジン バンドパワー 吹奏楽マガジン バンドパワー
広告について >>詳細
吹奏楽マガジン バンドパワー
お薦めCD
記事関連CD
 
 
 
 
 
レポート >> レポートインデックス

侍BRASS「2007・夏の陣

◎プレイヤーと聴衆が一体になる演奏会は実に久し振り
これぞプロのステージ!というものに圧倒されっぱなしだった!

 8月20日にセカンドCDが発売される、話題のブラス・アンサンブル「侍BRASS」の演奏会「2007・夏の陣」が東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアムで開催された。

 ファーストCDを聴けば、彼らの凄さはすぐに分かるだろう。オープニングは中川英二郎(トロンボーン)の独奏による、武士道《SAMURAI》。薄暗い舞台の上で、厳かに始まった。テクニックは当然抜群なのだが、ここで驚いたのは、低音から高音への密やかな音の移り変わり。滑らかで聴いていて非常に心地よいものだった。

 独奏終了後、すぐに葉隠《HAGAKURE》に突入。輝かしく重厚なサウンドは、物足りなさなど全く感じさせず、聴く者を魅了した。この曲は、ホルンの扱い方が巧みで、また奏者自身の技術も非常に高いため、その演奏効果は絶大だった。
 曲終了後、中川氏による挨拶が入ったが、この曲間以外でも、随所で曲目解説や楽曲に対するエピソード、「ショート・コント?」とまで感じさせるマイク・パフォーマンスが入り、演奏以外にも聴衆を沸かせた(←これが実に見事で、普通は身内ネタなど、聴衆が引いてしまうのだが、それは一切無かった)。

 《東京闊歩〜Tokyo walkin'》では、エリッ ク・ミヤシロ(トランペット)と中川英二郎のとても真似できないアドリブが炸裂! プログラムには「中川英二郎とエリック・ミヤシロのアドリブを参考に〜」と記載されていたが、「こんなん、中高生が真似したら、その瞬間に口壊すだろ?」と思ったのは私だけだろうか? 両氏のsoloに圧倒されっぱなしだったが、曲としては聴いていて楽しくなる曲であった。

 今回は、メンバー間で「総帥」と呼ばれている、NHK交響楽団主席トランペット奏者の津堅直弘氏をゲストに迎えて「トランペット協奏曲」が演目に入った。《協奏曲 孤高之虎〜津堅直弘氏に捧ぐ〜》がそれだ。津堅氏が舞台上に登場した瞬間、場内の雰囲気が変わった。もの凄いオーラを放っている。当然それは、侍BRASSにも伝わり、サウンドががらりと変わった。一言で表せば、「鳴りが良くなった」のだ。
 さて、津堅氏のsoloだが、流石にオケのプレイヤー。侍BRASSとは全く異なるサウンドであったが、巧みにとけ込み、決して埋もれることがない。また、鳴りにくい音もそれを一切感じさせないので、安心して聴けると同時に恍惚となってしまった。今さら言うことでもないが、「津堅氏、恐るべし」である。

 第2部は「名曲特集」となっており、肩のこらないステージだった。クラシック・アレンジも楽しめたが、圧倒されたのは、やはりポップスである。《沖縄民謡メドレー》では、再び津堅氏が登場し、沖縄の調べを優しく歌い上げた。

 2007・夏の陣で、一番聴衆が沸いたのはやはり《フェイマスジャズ・メドレー2》だ。曲目をご覧いただければすぐにお分かりだろう。《チュニジアの夜》ではエリックがやはり怪物となり、《グリーン・スリーブス》では中川が大活躍、そして熱狂の《シング・シング・シング》へ突入! 「うわ、速っ!」なテンポだったが、低音楽器の遅れなどは存在しなかった。ここでもエリックは怪物と化す。もう、この人に関してはコメントはいらないだろう。ドラムsoloで、スティックが途中で飛んでしまうというハプニングがあったが(マイク・パフォーマンスが余りに見事なので、これも演出かと思う程であったが、確認したところ、アクシデントであったことが判明)、音が途切れることはなかった。
 どうしてもsoloに目が行ってしまうが、個人的にはホルンに賞賛の拍手を贈りたい。サックス・パートを担当したわけだが、その音色には惚れ惚れしてしまった。終わった瞬間に拍手喝采になったのは、言うまでもない。この曲が終わってすぐに《宇宙戦艦ヤマト for 侍BRASS》に突入するが、これまた勇ましいヤマトであった。個人的にはこのヤマトに完璧にハマった。

 アンコールも豪華であった。中川独奏の《くまん蜂の飛行》、津堅氏独奏の《タイム・トゥ・セイ・グッバイ》、セカンドCDに収録されている《戯事》、そして締めは暗い照明の舞台上で中川がトロンボーンで奏でる 侍(SAMURAI)、それが終わると同時にパイプ・オルガン前で辻本がトランペットで同曲を奏で、終演となった。

 プレイヤーと聴衆が一体になる演奏会は実に久し振りだった。次回開催される時は、是非聴きに行ってもらいたい。幸福感に満ち足りること、間違いなし!



【プログラム】


第1部 オリジナル特集

武士道(作曲:中川英二郎)
葉隠(作曲:中川英二郎)
文明開化の鐘(作曲:高橋宏樹)
東京闊歩 〜 Tokyo walkin'(作曲:三澤慶)
孤高之虎(作曲:三澤慶)*独奏:津堅直弘
二天一流(作曲:中川英二郎)

第2部 名曲特集

王宮の花火の音楽(作曲:ヘンデル/編曲:石川亮太)
組曲「惑星」より木星(作曲:ホルスト/編曲:高橋宏樹)
沖縄民謡メドレー (編曲:三澤慶)*独奏:津堅直弘
 〜てぃんさぐぬ花〜ハイサイおじさん〜芭蕉布
フェイマスジャズ・メドレー2(編曲:中川英二郎)
 〜チュニジアの夜〜グリーンスリーブス〜シング・シング・シング
宇宙戦艦ヤマト for 侍BRASS(作曲:宮川泰/編曲:宮川彬良)

(2007.08.14)


>> レポートインデックスページに戻る
サイトマップ | 問い合せ

注目のCD

BPショップにて
好評 発売中
吹奏楽マガジン バンドパワー
話題のCD
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
jasrac番号 吹奏楽マガジン バンドパワー