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21世紀の吹奏楽 第10回“響宴”
(昼の部)

◎奏和の演奏、大好評だったんですよ。聴き逃したので
  ・・・CDでガマンするっきゃないよね

 いや〜久々にレポーターとして演奏会に出向くことになりまして、行ってきましたよ毎年恒例の「響宴」に!!
「未出版・未発表(初演)の邦人作品によるコンサート」と副題が付いているこのイベントも、はや10回なんですねえ。
 正直、ここまで続くもんだとは思いませんでした。

 今年は昼の部・夜の部にわかれていたり、ポップスステージもあったりでなんかドエライことになってるんですが、僕は昼の部のみ担当。ということで招待状をもってルンルン気分で池袋に向かったんですが・・・
 招待状に書かれた「開演14:00」の30分前についたはずなのに、ホールの入り口付近に誰もお客さんがいないわけです。不審に思いながらも招待受付でチケットを引き換え、入り口に向かうと・・・

「ただいま演奏中ですのでお席へのご案内は5分ほどお待ちいただきます」

・・・なにが?

 って見てみたらチケットはバッチリ開演時間13:00になっとるがなー!!もうなんじゃそりゃー!!って感じですよね。
 この日、すんごい楽しみにしてた天野正道さんの「Concertino for Electric Violin and Electric Guitar」が、無常にもロビーに響き渡っております。(泣きっ面にハチ)
 にしてもあの招待状は一体・・・でも他の人はちゃんと13:00に来てるっぽいんですよ。ナゾだ・・・

 ということで前回聴きに行った2005年同様、一番初めの団体(今年は川越奏和)はまるまる聴けないという、なにか神がかり的な記録を更新しつつ、気を取り直して次の龍谷大学から聴いてきましたよ。

 龍谷大学の吹奏楽部が演奏したのは柳川和樹氏作曲「落夏流穂」、酒井格氏作曲「ちびクラと吹奏楽の為のちっちゃな協奏曲」、中橋愛生氏作曲「玻璃ぷりずむ―吹奏楽のためのテクナル・ミニマリズム」の3曲。漢字ひらがな大炸裂でお送りします。
 柳川さんは1986年生まれの若い方なんですが、今回演奏された「落夏流穂」(らっかりゅうすい)は、一言で言えば「派手な久石譲」って感じの印象で、日本人の心に染みそうなメロディーが印象的でしたね。
 酒井さんのコンチェルトはエスクラリネットにスポットを当てたコンチェルトで、出だしは結構地味・・・というか酒井さんぽいポップさは見られない落ち着いた曲調なんですが、速いパッセージや跳躍も多くて、まあ大変そう。中間部のカデンツァの後からは皆が慣れ親しんでる酒井ワールド全開で、まるでバレエ音楽の中の一楽章のような雰囲気でした。ピアノ伴奏とエスクラのソナタにしても、需要あるんじゃないかな〜?
 中橋さんの「玻璃ぷりずむ」は、もうまさに中橋ワールドマキシマム(!?)。編成に関しては「多いほど望ましい」と書いてありましたが、それも納得。というよりむしろ、人数を多くするなりして対比を強調させないと何がなんだか・・・という曲な気もします(でかい舞台が必要です)。まあ派手っちゃあ派手でしたね。

 お次はヤマハ吹奏楽団浜松。まずはあのミッドウェストクリニックの会長でもあるレイ・クレーマー氏を指揮に迎えて、高橋宏樹氏「行進曲『モーツァルトの時間』」、高昌師氏「Quadruple Quartet」演奏。高昌師さんの曲は、各パート一人という変わった形態だったんですが、それでもいかにも高昌師さんぽい曲にしっかりと仕上がってましたね(当たり前か)。まあ奏者への負担は大変なもんですが・・・。
 続いて小澤俊朗氏指揮、サクソフォーンに須川展也氏を迎えて石毛里佳氏作曲「Muta in Concerto」。4楽章構成でそれぞれバリトン・テナー・アルト・ソプラノに持ち替えて吹く曲なんですが、まあプロじゃないと無理じゃないの?あれは。近くに座ってた高校生もただただ須川さんを食い入るように見つめてましたけど、なかば呆然としている雰囲気も漂わせてましたね。

 さてお昼の部、最後は僕も生で聴くのは初めての「フィルハーモニック・ウインズ大阪」。2曲演奏したんですが、福田洋介さんの「シンフォニック・ダンス」の一部がかっこよかったですかね。
「世界の踊り」をテーマに、それぞれ独立した5楽章で構成される曲なんですが、異国情緒溢れる1楽章と5楽章が、特に良し。単独演奏できるように楽章ごとに完結しているので、これは使い勝手も良いかもしれませんよ。要チェック。

 まあそんなこんなで簡単な印象をつらつらと書いてみましたが、いかがなもんでしょう。
 とにかく天野さんのエレキヴァイオリン&ギター、ちゃんと聴けなかったのが本当に悔やまれます。だって、ロビーに流れてきてた部分だけでもチョーかっこよかったもんなあ〜・・・CDでガマンしよう・・・。
終演後に色々な人に、僕が間に合わなかった部分のハナシを聞いてみたんですが、飯島俊成氏「奏楽V」清水大輔氏の「I Will...」も含め、奏和の演奏、大好評だったんですよ。もう・・・CDでガマンしますよ・・・

 まあ総じて色々と思うところあったわけですが(途中からしか聴いてないけど)、とりあえず協奏曲はすべて、フツーのバンドじゃ無理じゃないか?と思いましたね。協奏曲以外もなんかあっちでコレやってこっちでコレやってってな感じの小難しそうな曲が並んでて、会場に来てる沢山の高校生(と思しき人々)は、どう感じたんでしょうかねえ。僕が高校生なら、まず手出せないけど・・・
 あとはせっかくポップスステージとかやるんなら、ポップスステージを昼公演にして欲しかったですよ(今回、夜公演で演奏)。実際にポップスを演奏する機会の多い学生さんは、昼公演のほうが来やすいと思うんだけど。あんな凄いメンバーの演奏が聴けるんだから、より多くの学生さんに聴いてもらうべきなんじゃあないでしょうか。最高の参考演奏になると思うんだけどねえ。

 それはさておき、夜の部も含めた詳細は、また別の方がレポートしてくれると思うので、楽しみに待っててくださいね!

(2007.03.20)


■第10回“響宴” 昼の部プログラム

演奏団体:川越奏和奏友会吹奏楽団
指揮者:佐藤正人

1. 奏楽V Symphonietta "Towards Spring"/飯島俊成

2. I Will... 〜for Wind Ensemble〜/清水大輔

3. Concertino for Electric Violin and Electric Guitar/天野正道<委嘱>
  E.Vio:筒木聡美
  E.G:堤博明


演奏団体:龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部
指揮者:若林義人

1. 落夏流穂/柳川和樹

2. ちびクラと吹奏楽の為のちっちゃな協奏曲/酒井格
  Es.Cl:小谷口直子

3. 玻璃ぷりずむ―吹奏楽のためのテクナル・ミニマリズム/中橋愛生


演奏団体:ヤマハ吹奏楽団浜松
客演指揮者:レイ・クレーマー
指揮者:小澤俊朗

1. 行進曲『モーツァルトの時間』/高橋宏樹

2. Quadruple Quartet/高昌師

3. Muta in Concerto/石毛里佳
  Sax:須川展也


演奏団体:フィルハーモニック・ウインズ大阪
指揮者:木村吉宏

1. 天空の檻/浪花英明

2. シンフォニック・ダンス/福田洋介
  I) ルネサンス・ダンス
  II) タンゴ
  III) ホウダウン
  IV) 盆をどり唄
  V) ベリーダンス

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