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第54回全日本吹奏楽コンクール
(職場の部)全国大会

日時:2006年10月29日(日)
会場:栃木県 宇都宮市文化会館
レポート:ブリュンヒルデちなみ(BP特派員)

行ってきました、宇都宮!【前編】(職場の部)

たった18人で、素晴らしい音楽を創り上げた
「NTT東日本東北」に感激だわ !

 またまたコンツワ〜、元吹奏楽部の「ブリュンヒルデちなみ」で〜す。

 先週、全国大会(高校の部)を朝イチから全部聴いて、レポートを載せてもらったら、BP小太郎編集長から電話が来たのよ。

「ハイ、ちなみちゃ〜ん、あのレポート、なかなか評判いいよ〜。ところでさあ、今度の日曜って、あいてる?」

 何だろう、まさか小太郎さんからデートの申し込みじゃないでしょーね。

「実はさあ、今度の土・日、<大学の部><職場・一般の部>があるんだ。ちなみちゃん、土曜日はお仕事だって言ってたよね。だったら、日曜日、<職場・一般の部>を聴いてきてくんないかね〜。入場券は、ゲットできてるからさあ」

 げげっ。またかよ。まあ、どーせあたしゃあ、日曜日、行くところも会う相手もいないけどさ。でも、コンクールって、普門館で全国大会やるのは中学・高校だけで、あとはいつも、地方でやるんじゃないの?

「そう、今年は、栃木県の宇都宮市でやるんだ」

 カンベンしてよ。宿泊費、出してくれるんなら行くけど…。

「それがさあ、ちなみちゃん、池袋のそばに住んでるんだよね? 宇都宮って、新幹線を使うと、池袋から実質1時間で着いちゃうって知ってた?」

 げげっ。それホント? JRとバスを使って普門館まで行くのと、大差ないじゃんよ…。私、正直言って「職場・一般の部」の全国大会って、行ったことないんです(地区予選や支部大会はあるけど)。何しろ、ほとんど地方で開催されるからね〜。

 でも、特に一般バンドって、人数も多いから迫力あるんですよ。全国大会レベルになると、きっとスゴイんだろうなあ、1時間で着くんなら、ま、いいか……というわけで、今度は、29日(日)、栃木県・宇都宮市文化会館へ行ってまいりました〜。


たった「8団体」なの〜?

 確かに小太郎さんの言うとおり、池袋から、湘南ライナーと新幹線を乗り継いだら、正味1時間で宇都宮駅に着いちゃいました。

 でも、ここからが大変なのよ〜。会場って、駅からけっこう遠いの。バスで行こうかと思ったんだけど、日曜日の朝で本数も少なくって、ここは奮発してタクシーで行っちゃいました(小太郎さん、経費出る〜?)。ところが、すぐに着くかと思ったら、ビュンビュン飛ばして、どこまでも走って行くのよ。時間にして約20分、2000円近くかかるの……こりゃあ、帰りが大変そう……。

 でも、会場の宇都宮市文化会館って、2000人くらい入る大きなコンサートホールで、周囲は公園で噴水とかがあって、なかなかいい所なのね。

 入場すると、やはり今日は大人バンドの全国大会だけあって、先週の高校生大集合状態とは違い、落ち着いた感じでした。

 午前9時45分、まずは「職場の部」から開始です。

 最初にちょっと感じたんですけど、この「職場の部」って、いったいどうよ……。というのは、プログラム見ると「8団体」しか出てないのよ。コンクールって、全国「11支部」から代表が集まるんでしょう? だったら、最低11団体あっていいんじゃないの……?
 ちなみに、プログラムの後ろに、いろんなデータが出てたのね。私、数字とか苦手なんだけど、必死にこのデータを眺めてみたのよ。

 そしたら、連盟に加盟している「職場バンド」って、全国合わせて「104」あるらしいのね。これだけでも少ないのに(ちなみに、中学は「6964」、高校は「3768」、大学は「320」、一般は「1779」だそうです)、そのうち、今年、コンクールに参加したのは、全部で「27」しかないのよ。つまり、日本全国から、たった「27」の職場バンドが参加して、そこから「8団体」が選ばれて、今日の全国大会が開催されているわけ。

 しかも、さらにデータを眺めてみると、「職場バンド」が1団体もコンクールに参加していない地区や都道府県大会がゾロゾロあって、表に「0」ってなってるのよ。特に「西関東支部」「北陸支部」「四国支部」は、完全に「参加ゼロ」なの。だから、今年のコンクールは、実質「8支部」からの参加しかなかったわけ。だから今日も「8団体」しか来ていないわけよ。その上、どこの支部も、せいぜい参加団体数が「3」とか「4」なのね。

 まあ、比べても意味ないんだけど、たとえば、今年は、中学A組の参加が、全国合わせて「2376」。高校A組は「1528」。ここから、それぞれ29団体が全国大会に勝ち残るわけよ。それに対して職場バンドは、日本全国「27」から「8団体」よ。これでいいのかしら……。しかも「参加ゼロ」の地区がバシバシあって……。いえいえ、コンクール参加以前に、そもそも連盟への加盟登録が一つもない地区や県も、たくさんあるのよ。たとえば京都府や岡山県なんて、けっこうありそうな感じだけど、職場バンドはゼロ。四国なんか、四県全部合わせても、香川県に2団体あるだけなのよ(しかも、その2団体は、コンクール参加なし)。何だか、これで「全日本吹奏楽コンクール」なんていっても、ちょっとどうよ……みたいな、そんな感じがしたわねえ。

 要するに、それだけ不景気なのかしら。職場バンドってことは、一種の会社の社内同好会でしょう? いまや(私の会社もそうなんだけど)、正社員がどんどん減らされて、忙しさばかりが増えて、余裕の時間や給料は減る一方……これじゃあ、社内で吹奏楽部なんて、やってらんないのも当然よねえ。吹奏楽って、楽器代とか練習場所とか、けっこうお金もかかるでしょ。いまのご時勢、会社からの補助なんて、期待できないしねえ。

 これって、別に主催者の責任でも何でもないけど、もう少し考えないと、何だか変な感じもするのよね。その一方で「一般バンド」はどんどん増えて盛んになってるような気がするから、いっそのこと、「職場」と「一般」を合体させて「成人の部」みたいにした方がいいんじゃないかしら。もちろん、参加団体数に合わせて支部代表の数も加減して。……でも、やはり「職場」には、「会社の顔」みたいな要素もあるから、そう簡単にはいかないのかしら……。う〜ん、難しいわねえ。

 ま、私がそんなこと偉そうに考えたって、どうにもなるもんじゃないけど、たまたま開演前にプログラムを見てて、そんなこと考えちゃいました。


頑張れ! 職場バンド!

 で、いよいよ開演! 私、音楽の専門家じゃないんで、今回は徹底的にミーハーでまいります。

【1】ブリヂストン久留米(福岡)、おなじみの『ローマの松・アッピア街道の松』。イントロのハープやチェレスタに混じって、鳥笛がすごくきれいだった。まるでホール内に、ほんとうに小鳥の群れが飛び交っているみたいだった。最後も圧倒的! 【銀賞】でした。

【2】ヤマハ浜松(静岡)は、清水大輔さんの委嘱新作『すべての答え』っていう曲を演奏。清水さんって、BPのトップ画面の下に出ている、あの若い作曲家でしょう? なかなかイケメンなのよ〜。一度会いたいもんだわ〜。今日、会場にいないかしら。いたら、一緒に写真撮ってくんないかな〜。
 で、この『すべての答え』って曲、とてもイイ曲なのよ! さわやかで。でね、雄大な旋律のバックに、打楽器が細かいリズムを刻むの。あの『メトセラII』みたいな感じね(そういえば、『メトセラII』も、ヤマハの曲だったと思う)。ひな壇のいちばん後ろ、真ん中に、ボンゴとコンガをスティックで叩くお兄さんが仁王立ちで立ってたんだけど、このお兄さんの叩きっぷりが、実にカッコイイの! 何か、刀を二本持って斬りまくる「二刀流」って感じ。しかもこのお兄さん、頭がボーズなんで、まるで山伏が修業でもしてるみたいで実に味があるのよ。いいわ……この感じ。みなさんも、いつかDVDが発売されたら、確認してみてよ。見がいがあるわよ! あのお兄さんには、BPから【二刀流、お見事!賞】を贈っちゃいます。【銀賞】で残念だったけど、あの曲は、けっこう人気出ると思いますよ。

【3】はびっくりよ! NTT東日本東北(宮城)。何しろ全部で18人しかいないの! ここもDVDで「見て」ほしいバンドだわ〜。メモしたんで、編成をご紹介しますね。フルート1人(ピアノ兼)、クラ2人、アルサク1人、ホルン2人、ラッパ3人、ホルン2人、トロンボーン3人、ユーフォ1人、テューバ2人、パーカッション4人(1人、ティンパニ兼)、以上18人! これはもう、バンドじゃなくてアンサンブルよね。これで課題曲IVと、自由曲は小山清茂の『おてもやん』『もぐら追い』をやったんです。もう、頑張って〜!って応援したくなっちゃった。中学や高校の、少人数吹奏楽部の君たち、嘆いている場合じゃないよ! 18人で、こんな素晴らしい音楽ができるんだから! 結果は【銅賞】で残念だったけど、ここには【少人数バンドに勇気と希望を与えてくれてありがとう!賞】を贈ります。

【4】は全国初出場の日立製作所ソフトウェア事業部(神奈川)。今度は一転、大人数で、ウィンドマシーンとかが出てきてすごかったわ。ブロッセのミュージカル『タンタン』を楽しくきれいに演奏してくれました。【銅賞】
 ちなみに、このブロッセって、前にBPで大推薦されてた『ウォー・コンチェルト』の作曲者じゃないかしら。いろんな曲を書くのねえ。『タンタン』って、あの、犬を連れたニッカポッカの少年探偵の漫画でしょ? ミュージカルになってるなんて知らなかったわ〜。一度、見たいなあ。

【5】は、おなじみ阪急百貨店(大阪)。さすがにベテラン・バンドよ。音がでかくてしっかりしててすごいの。もうホルンなんか「ビュ〜ン、ビュ〜ン」って感じで唸ってたわ。【銀賞】

【6】はNTT西日本中国(広島)。『ガイーヌ』を、きちんとしっかり演奏してくれていました。納得の【金賞】でした。

 で、早くもあとは残り2団体なのよ……。

【7】六花亭(北海道)は、初出場。一瞬、料亭の名前かと思ったら、なんと、北海道の有名なお菓子「マルセイバターサンド」の会社なんですって! 帯広に本社があって、文化活動も熱心な会社らしいですよ。あのお菓子の会社に、吹奏楽部があるなんて、全然知らなかった。今後、あのお菓子のイメージが変わっちゃいますね(こういうところが「職場の部」の面白いところ!)。
 ここも30人前後の、小ぢんまりした編成で、ギリングハムの『エアロダイナミクス』っていう、なかなか難しい、でもとても美しい曲を聴かせてくれました。初出場で【銀賞】はお見事です。【おいしいバターサンドと音楽をありがとう!賞】を贈ります。

 最後【8】は、NTT東日本東京。でかい編成だったわ〜。大型バンドとは、このことね。ホルンも6本でガンガン音が出て。課題曲IIIなんか、ほとんど大交響楽みたいだったわ。貫禄の【金賞】でした。


みんなで讃えたかった……

 で、「職場の部」が終わったんだけど、終わるや否や「審査発表」だけが行なわれて、すぐに「一般の部」が始まっちゃうの。で、「一般の部」の途中でお昼休憩があって、その間に「職場の部」の表彰式なのよ。

 これって、あんまりじゃない? ほかはすべて「審査結果発表=表彰式」でしょう? なのに、職場バンドだけは、発表を先にやって、みんな、お昼ご飯を食べに外に行っている間に表彰式だけやるなんて……。進行上、仕方なかったのだと思うけど、もっと会場にいるみんなで讃えてあげたかったわ〜。特に18人で頑張ったNTT東日本東北や、はるばる帯広からやって来たマルセイバターサンドのバンドに……。何だか、参加数が少ない職場バンドが、ますます隅に追いやられるみたいで、ちょっとかわいそうだったわ。

 というわけで、いよいよ大会は、最後の最後「一般の部」に入ります。そちらは、後編で!

後半を読む>>>クリック

(2006.11.02)


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「こんなステキな演奏に出会えた」「このバンドのこんなところがすばらしかった」などなど、全国大会に行って感じたアナタの素直な感想を聞かせてください。皆さんからの投稿、お待ちしています。

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