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第54回全日本吹奏楽コンクール
(中学の部)全国大会

日時:2006年10月21日(土)
会場:東京・杉並 普門館大ホール
レポート:H32-15(BP特派員)
全団体はさすがに疲れた。でも、心地よい疲れであります。
 その感覚が忘れられないから、毎年足を運ぶんでしょうね、たぶん。

 みなさん、お久しぶりでございます。かつて「吹奏楽ヲタクへの道」というホームページで一世を風靡しました、H32-15でございます。
 ホームページ自体は昨年春に公開を終了しましたが、やってることは相変わらずです。CD・LPコレクションは今も増え続けてますし、夏ともなればコンクール行脚に精を出しております。特にここ数年は、ホームページを通じて親交ができた大阪のとある高校の応援のために、関西方面へ出かけることがほとんどです。また、地元・静岡の一般バンドの他に、数年前から東京のアマオケでも演奏をしております。

 さて、今年も例によって例のごとく全国大会を聴きに行きました(もちろん、全部門を!)。今回は中学の部のレポートの依頼を受けまして、いつも以上に聴覚を研ぎ澄まし、がしがしメモをとりながら聴いておりました。こんな聴き方、久しぶりです(笑)。
 では、各校の印象・感想を当日のメモからご紹介します(原文のまま)。

【前半の部】

1.札幌市立厚別北中学校(指揮/木田恵介)【銀】
 1/バレエ音楽「白鳥の湖」より P.I.チャイコフスキー/保科洋)

・・・トランペットトップ、ポテンシャル高し。サウンドはクリヤー、聴き易い。

2.横浜市立万騎が原中学校(指揮/原口正一)【銅】
 1/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/石津谷治法)

・・・骨太のサウンド。自由曲は伸びやかさも加わった快演。心地よい演奏。金管の音抜けがよい。

3.羽村市立羽村第一中学校(指揮/緒形まゆみ)【銅】
 3/管弦楽のための「舞踏組曲」より第2、第3、第4楽章(小倉朗/福田洋介)

・・・一転して、ダークなサウンド。そのサウンドによって刻まれるリズムからは緊迫感がみなぎる。

4.東広島市立黒瀬中学校(指揮/出◎資能)【銅】
 1/青い水平線(F.チェザリーニ)

・・・強力なトランペット・トロンボーンが、充実したサウンドを構築していた。


5.仙台市立八軒中学校 (指揮/高田志穂)【銅】
 3/パガニーニの主題による狂詩曲(S.ラフマニノフ/森田一浩)

・・・控えめなサウンドながら、メリハリのある演奏を聴かせてくれた。

6.千曲市立屋代中学校(指揮/山岸浩)【金】
 1/「交響曲第5番」より 第2、第4楽章(M.アーノルド/瀬尾宗利)

・・・自由曲の第2楽章についつい入り込んでしまった。
初めてこの曲に接したとき、オーボエのソロを息を飲むような
思いで聴いていたのを覚えているが、今は中学生が普通に吹いてしまっている。ある種、特別な感慨をもって聴いていた。


7. 沖縄市立美里中学校(指揮/比嘉伸夫)【銀】
 3/モニュメント(R.W.スミス)

・・・ひそやかな課題曲に対し、自由曲は適度なスピード感とスケールにあふれる演奏。トランペットの二重奏はよかった。

8. 宝塚市立中山五月台中学校(指揮/渡辺秀之)【銀】
 4/歌劇「トゥーランドット」より 冒頭、砥石を回せ、リューのアリア、
  誰も寝てはならぬ、フィナーレ (G.プッチーニ/渡辺秀之)

・・・本日唯一の課題曲4、それだけにとても新鮮に聞こえる。
トロンボーンをユーフォニアムに持ち替えてのソロはとてもよかった。他の楽器のソロもなかなかのものがある。個人個人の技量が高い。自由曲も言わずもがな。貫禄の演奏。「誰も寝てはならぬ」では、課題曲でユーフォニアムに持ち替えたトロンボーンがここでも実に見事なソロを聴かせた。


9. 津幡町立津幡中学校(指揮/吉田淳一)【金】
 3/歌劇「サムソンとデリラ」よりバッカナール
  (C.サン=サーンス/高山直也)

・・・吹奏楽のレパートリーとしては古典の部類に入ってしまった感のあるこの曲を改めて聴いてみると実に新鮮さを感じる。まして実力のあるバンドが演奏すると安心して聴ける。


10. 津山市立北陵中学校(指揮/稲生健)【金】
 1/喜歌劇「ロシアの皇太子」セレクション(F.レハー ル/鈴木英史)

・・・落ち着いたテンポの課題曲、そして自由曲は風格さえ漂わせる安定した演奏。サックスパートのスタンドプレイあり、手拍子ありと、楽しく聴けた。

11.松山市立西中学校(指揮/竹田史郎) 【銀】
 3/バレエ音楽「三角帽子」より終幕の踊り(M.ファリャ/仲田守)

・・・力強く前進するような課題曲はアグレッシブ。
自由曲も、久しく聴く機会がなかったが、力強いサウンドで楽しく聴けた。


12.川口市立北中学校(指揮/平澤佳都子)【銀】
 3/青い水平線(F.チェザリーニ)

・・・力強さに華やかさが加わったサウンド。スケール豊かな自由曲は安定感がある。

13.柏市立酒井根中学校(指揮/須藤卓眞)【金】
 3/交響詩「ローマの祭」よりチルチェンセス、主顕祭
(O.レスピーギ/森田一浩)

・・・下手するとおもちゃ箱をひっくり返して中身をぶちまけてしまったような演奏になりがちなこの曲を、実に冷静に落ち着いた仕上がりで聴かせた。それでいて要所要所の迫力は失われておらず、メリハリの効いた演奏だった。

14.長野市立柳町中学校(指揮/遠藤義明)【銀】
 3/交響詩「魔法使いの弟子」(D.デュカス/磯崎敦博)

・・・今年は久々に聴く曲が多い。ここの自由曲も、ここ数年聴いた覚えがない。弱奏部の多いこの曲をしっかりとしたサウンドで仕上げていた。

15. 霧島市立国分中学校(指揮/永野俊也)【金】
 3/青い水平線(F.チェザリーニ)

・・・テューバがいい音で鳴っている。練習の成果がうかがえる丁寧な演奏。ひそやかさと迫力を上手に使い分け、安心して聴けた。



前半の部の結果発表が押しまくり、それでいて後半の部の開始は定刻どおり。ということで休憩時間がわずかとなってしまい、大急ぎで方南町駅入口の立ち食いそば屋で天ぷらうどんをかき込んで普門館に戻り、後半の部の演奏を聴きます。



【後半の部】


1.鯖江市鯖江中学校(指揮/佐々木和史)【銅】
 2/組曲「仮面舞踏会」より(A.ハチャトゥリャン/仲田 守

・・・今日初めて聴く課題曲2。
自由曲はマズルカで幕を開けた。軽快な3拍子が心地いい。ソプラノサックスのソロはよく歌えていたギャロップは中くらいのテンポでの落ち着いた演奏。クラリネット・フルートのカデンツァは細かな音符もしっかり吹けている、丁寧な演奏。


2. 加古川市立浜の宮中学校(指揮/中原淳子)【銀】
 1/バレエ音楽「シンデレラ」より 
 序曲、舞踏会の翌朝、オリエンタル、ワルツ〜コーダ、真夜中
 (S.プロコフィエフ/大橋晃一)

・・・関西大会の演奏に比べて安定感が増している。伸びやかさが増し、速い部分でのパッセージも安心して聴ける。「真夜中」は充分な厚みをもって堂々と締めくくった。

3.足立区立第十一中学校(指揮/宇野浩之)【銅】
 3/管弦楽組曲「第六の幸運をもたらす宿」より
  (M.アーノルド/瀬尾宗利)

・・・サックス・ホルン・ユーフォニアムの中低音楽器の奏でる旋律が朗々と歌えていて心地よい。幾分速めのテンポ設定だが、それに流されることなく、それでいて歌うところはしっかり歌えていた。


4.南相馬市立小高中学校(指揮/北野英樹)【銀】
 1/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/木村吉宏、安藤一雄)

・・・明るさと厚みがバランスよく共存するサウンド。自由曲はそのサウンドを存分に生かし、きらびやかでスケールの大きな演奏に仕上がっていた。トゥッティに埋もれがちなハープの音がしっかり聞きとれたのもよかった。

5.榛東村立榛東中学校(指揮/水出雅基)【銀】
 2/地の精のバラード(O.レスピーギ/山本教生)

・・・テンポよく快活な課題曲。自由曲は適度な重厚感のある低音に支えられて、木管がひそやかに歌う。ホルンのソロは見事。中間部は厚みのあるサウンドが勢いを失わずに前へ前へと突き進んでいった。


6.鹿児島市立吉野中学校(指揮/美座賢治)【銀】
 1/アルプスの詩(F.チェザリーニ)

・・・自由曲の冒頭の表現は爽やか。ホルンの掛け合いもよかった。嵐の情景もよくコントロールされていて、それでいて適度な迫力もあった。明るく伸び伸びとしたエンディング。爽快感の残る演奏。


7.旭川市立永山南中学校(指揮/森山直哉)【銀】
 1/エル・サロン・メヒコ(A.コープランド/M.ハインズレー

・・・ここの自由曲も久しぶりに聴く曲。異国情緒たっぷりの曲を明るいサウンドで聴かせてくれた。ソロも大健闘、ファゴットの二重奏は特によかった。

8.甲斐市立敷島中学校(指揮/大島雅彦)【金】
 1/「スペイン奇想曲」より 第1、第4、第5楽章
  (N.リムスキー=コルサコフ/高橋徹

・・・久々に聴く曲が続く。きらびやかな木管の高音域のサウンドに彩られて、エキゾチックな雰囲気が盛り上がる。速いパッセージもよどみなくさらりとこなし、怒涛のようなエンディングへと突き進んでいった。

9.松山市立南中学校(指揮/柿並陽子)【銅】
 1/「管弦楽のための協奏曲」より4.中断された間奏曲、
 5.終曲(B.バルトーク/森田一浩)

・・・中間部が伸びやかに歌えていた課題曲。自由曲、曲のさまざまな展開をおもしろく聴かせた第4楽章、目まぐるしいパッセージの嵐を勢いが落ちることなくテンションを持続させた第5楽章。練習の跡が垣間見える。

10.鈴鹿市立千代崎中学校(指揮/中山かほり)【金】
 2/歌劇「トゥーランドット」より 
  残酷な誓いがわしによこしまな掟をまもることを、砥石よ回せ
  氷に包まれた姫君の心も、おいパン!、おお神聖なる父君陛下よ
  (G.プッチーニ/大橋晃一)

・・・40人強という人数ながら、その分すっきりとしたサウンドは聴きやすく、それでいてしっかり鳴っているので、50人編成と比べてサウンド的に遜色はない。自由曲冒頭、ユーフォニアムの存在感ある朗々としたソロは見事。トゥッティの迫力も充分にあり、安心して聴けた。


11.崎市立東橘中学校(指揮/高橋祐司)【金】
 1/「スペイン狂詩曲」より4.祭り(M.ラヴェル/八田泰一)

・・・自由曲は華やかな祭りの様子と中間部の物憂げで官能的な旋律の対比をよく表現していた。トゥッティも質感のあるサウンド。


12.出雲市立第一中学校(指揮/原田実)【金】
 3/バレエ音楽「シバの女王ベルキス」より(O.レスピーギ/小長谷宗一)

・・・曇りも濁りもない、クリヤーなサウンド。古豪ゆえの安定した演奏。


13.いわき市立錦中学校(指揮/佐川匡彦)【銅】
 1/交響詩「ローマの祭」より主顕祭(O.レスピーギ/磯崎敦博

・・・主顕祭をノーカットで聴けたのは久々かもしれない。それゆえか、演奏も伸びやかでテンポ設定にも余裕があり、落ち着いた演奏だった。

14.生駒市立生駒中学校(指揮/牧野耕也)【銀】
 2/小組曲「子供の遊び」より1.ラッパと太鼓、3.こままわし、
 4.小さい旦那さんと小さい奥さん、5.舞踏会(G.ビゼー/仲田守)

・・・無理のない素直な演奏には毎回好印象を受ける。テンポよく進んでいった課題曲。小気味よく遊び心を感じさせる自由曲。もう言うことはない。


 毎年そうですが、朝から晩までひたすら聴き続けてると疲れますね。でも、心地よい疲れであります。その感覚が忘れられないから、毎年足を運ぶんでしょうね、たぶん・・・。
 だから、また来年も聴きに行きます。がんばってチケット争奪戦を勝ち抜いて(笑)。それではみなさん、またお会いしましょう。

(2006.11.01)


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