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創立90周年記念
大阪音楽大学 第37回吹奏楽演奏会

大栗 裕の世界

日時:2005年11月16日(水) 19:00開演
会場:ザ・シンフォニーホール
レポート:井上 学(BP特派員)
◎日本の財産とも言える大栗作品が当夜だけでおわることなく、
  繰り返し演奏されることを願ってやまない

「関西のバルトーク」の異名をとる大栗裕の作品ばかりをとりあげた演奏会が、去る11月16日、大阪ザ・シンフォニーホールにて開催された。
 演奏は、長年にわたり後進の指導にあたっていた大阪音楽大学の3・4回生を中心に組まれた吹奏楽団。そして指揮には元大阪市音楽団団長の木村吉宏氏という、これ以上は考えられないカップリングでの贅沢な演奏会であった。

 大栗氏の作品は、吹奏楽コンクールの自由曲として採用されたり、また多くの楽団が自由曲として演奏されたりすることもある。
 大阪の土俗的なイントネーション、これを関西弁と言うひとくくりにして良いのかどうかは、やや飛躍しすぎかもしれないが、普門館で耳にする他地域のバンドが苦労しているように感じるのは私だけだろうか。
 時間にして1秒に満たない「間」、そして楽譜には記載することが不可能な微妙なアゴーギグなど、当夜の演奏会はなんの躊躇もなく表現されていたのが、印象的であった。

 また、音源もない珍しい作品として「アイヌ民謡による吹奏楽と語り手・ソプラノのための音楽物語 ピカタカムとオキクルミ」そして、新しく指揮者により編曲された「組曲 雲水讃」が披露された。
 まだまだ私の知らない奥の深い大栗ワールドがあることを再認識させられた。

「大阪俗謡」にいたっては関西各地で名演が記録に残っているが、当夜は肩も張らない大阪の人々の祭りの風景が、ステージ上で繰り広げられた。
 アンコールで演奏された「吹奏楽のためのバーレスク」は私が学生時代に演奏した吹奏楽コンクール課題曲であるが、30年を経ても新鮮さと緊張感は衰えず、時代を先取りしていた作曲家であることが実証された。
 どうか、関西のいや日本の財産とも言える大栗作品が当夜だけでおわることなく、繰り返し演奏されることを願ってやまない。


■プログラム

作曲:大栗 裕

○大阪のわらべうたによる狂詩曲
○アイヌ民謡による吹奏楽語り手・ソプラノのための音楽物語
「ピカタカムイとオキクルミ」

 語り手:土清水 緑
 ソプラノ:石橋栄実

○吹奏楽のための小狂詩曲
○組曲「雲水讃
○吹奏楽のための「大阪俗謡による幻想曲」

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