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グラールウィンドオーケストラ
第25回定期演奏会

日時:2005年6月26日(日)13:30〜
会場:横浜みなとみらいホール
レポート:M.O.
◎期待通りの安定した演奏
  6月26日(日曜日)、グラールウィンドオーケストラ第25回定期演奏会に行ってきた。会場は横浜みなとみらいホール。指揮者は佐川聖二氏だ。

「フルートソロのカッコよさ〜「弁慶」〜」

 1部1曲目は建部知弘氏作曲の「ダンス・セレブレーション」。はじまりから最後までテンポが変わらないこの曲は、立ち止まらず爽快に走り抜ける感じだ。1曲目からグラール最大の魅力、クラリネットパートが、淀みなく軽〜く、軽〜く歌い上げた。

 2曲目は鈴木英史氏作曲「吹奏楽のためのプレリュード 〜『時計台の鐘』の旋律による」。最初のチャイムがとても印象的だ。静かに始まり、だんだんと主題がはっきりとしてくる。静かめの曲はもり上がりの部分になっても、地味な演奏をしがちだが、そこはグラール&佐川聖二氏コンビ。後半部は壮大に、そして派手な盛り上がりを聴かせてくれた。決め所で金管楽器が鳴ってくれるのは、なんだか嬉しい。

 3曲目は、創団15周年記念委嘱作品「弁慶」(高橋伸哉氏作曲)。
数々の伝説が残る弁慶の生涯から、京の「五条」、加賀の「安宅」、奥州の「平泉」の3場面を選び、テーマとした曲だ。
一番楽しめた部分は「五条」。ティンパニやトロンボーンの打ちが、弁慶が巨体を揺らしながら歩く姿を連想させる。その打ちをつんざくように、フルートとピッコロのソロが突然現れる。もちろん、牛若丸の登場だろう。フルートとピッコロのソロが大変決まっていて、「よお!」と合いの手を入れたくなる。曲は、弁慶が死ぬ間際に「どん!」と一歩足を踏み出して、仁王立ちをした瞬間を思わせるように、唐突に終る。

「ユーフォニアムのペダルはこんなに鳴るのか!?」

 第2部は、ユーフォニアム奏者の外囿洋一郎氏との共演。曲は天野正道氏作曲「ユーフォニアム協奏曲」。外囿洋一郎氏の演奏はCDで聞いたことがあったが、生で聞くのははじめて。とにかく「うまい」と、当然のことを再確認した。特に印象的だったのは、第3楽章の最後のカデンツァ。下はペダルのFから、上はもうよくわからない音域の高音までを使用している技巧的なカデンツァだが、「ユーフォニアムのペダルって、こんなにもキレイな音がするんだ」と、素直に感心してしまうほど、キレイに鳴っている低音であった。
 アンコールは「スコットランドの釣鐘草」。素朴なメロディを持つ主題がどんどん、細かくなっていき、奏者の技巧を思う存分楽しませてくれる曲だ。外囿洋一郎氏の技巧を楽しむとともに、素朴で牧歌的なメロディが心地いい。個人的には、「スコットランドの釣鐘草」のような、素朴なメロディほうが、外囿洋一郎氏の音にマッチしているのでは? と思う。

第3部
 最後は「ローマの松」(O・レスピーギ作曲)。説明もいらないほど有名な曲だ。グラールの「ローマの松」は、もう豪華! 豪華!の演奏であった。まずパイプオルガンを使用。さらに、第4楽章の「アッピア街道の松」で、バンダを3つ使うという豪華さ。バンダは、パイプオルガンの下に1つ、舞台脇の観客席上段に、左右1つずつ設置されていた。曲の終盤は、もう音の洪水状態。これ以上ない! というぐらいの壮大さ&音量で華々しく曲が終了。
 さて、アンコールだが、1曲目は「オペラ座の怪人」。ここでも、パイプオルガン付きの迫力のある演奏を聞かせてくれる。2曲目は「星条旗よ永遠なれ」。最後の繰り返しは、毎度お馴染み佐川節。ためてためて、一挙にテンポを上げる。たぶん「星条旗よ永遠なれ」の佐川節を聞きたくて、演奏会に来ているお客さんもいるのではないでしょうか? 
ちょっとプログラム的に疲れてしまう演奏会ではあったが、グラールのサウンド、そして佐川聖二氏の指揮(盛り上がりでの派手さ、曲の構成のわかりやすさなど)のエッセンスがつまった演奏を聞かせてくれた。

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■プログラム

1部
・ダンス・セレブレーション/建部知弘
・吹奏楽のためのプレリュード 〜『時計台の鐘』の旋律による/鈴木英史
・弁慶/高橋伸哉

2部
・ユーフォニアム協奏曲/天野正道
アンコール
・スコットランドの釣鐘草/アーサー・プライアー

3部
・交響詩「ローマの松」/オットリーノ・レスピーギ
アンコール
・オペラ座の怪人/アンドリュー・ロイド・ウェッバー
・星条旗よ永遠なれ/ジョン・フィリップ・スーザ



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