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■東京佼成ウインドオーケストラ 第85回定期演奏会 【日時】4月23日(土)19:00【場所】東京芸術劇場【指揮】下野 竜也【ユーフォニアム】外囿 祥一郎【曲目】セント・アンソニー・ヴァリエーション(原典版):ヒル/華麗なる舞曲:スミス/ユーフォニアム協奏曲:天野正道/大阪俗謡による幻想曲:大栗 裕、他 詳細>>>
 
 
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東京都立杉並高等学校吹奏楽部
第23回定期演奏会

ナゼだか隣りのご婦人と一緒にもらい泣き・・・
なんとも青春した、スカッとする演奏会だった

 この日は、BPの「Q&Aコーナー」でもおなじみ、五十嵐清先生が音楽指導をつとめる都立杉並高校の定期演奏会。昨年は全日本吹奏楽コンクールに東京都代表で出場したこともあり、集客も例年以上の盛況が予想されたが・・・結果は、当然の立ち見の嵐!!
 開演前のロビー・コンサートの段階ですでにフロアが人で埋め尽くされるという何とも熱狂的な状況なのであった。そのうち客席内では立ち見すら難しくなり階段に座りだす人々も出始め、なんだかわけのわからない熱気の中、ついに開演。

 1曲目に小長谷宗一の“音楽祭前奏曲”、そして2曲目に2005年度の課題曲“パクス・ロマーナ”と勢いに乗って立て続けに演奏したあと、金管八重奏“高貴なる葡萄酒を讃えて”で洒落た空気を演出。

 そして、その次にフルバンドに戻って演奏されたのは、メリロの“「アメリカの騎士」より〜選ばれし者”。これが、緊張と開放の巧みな吹き分け、そして空間的な広がりのあるサウンドを聴かせてくれて、実に気持ちよかった! 特に冒頭のSaxはアインザッツ・リリースがビシッと決まっていて、最高にカッコよかったぜ!

 
 
 

 休憩を挟んでの第2部は、杉並高校恒例のストーリー仕立てのポップス・ステージ。これがまた、華やかで勢いがあって、最高に楽しい! 跳ねる、踊る、マジシャン現れる(昨年から続投かも)、五十嵐先生がすみっこで控えめにモゾモゾ、客席のご婦人も思わず一言「アラすごいわね」・・・といった具合で、次から次へとエンターテインメント・ショーが繰り出されるのだ。理屈抜きで「イヤッホー」とか言いながら楽しんだもん勝ちの世界がそこにはあった。 

 さてそんなイヤッホー状態の聴衆を前にして始まった第3部。
 1曲目はコンクール自由曲としても大人気の“ブルー・ホライズン”。緊張感を保ちながらじっくりと聴かせ、聴衆の心を見事にシンフォニック・モードに引き込んでいく。憎い選曲である。

 続いて“ダフニスとクロエ”をダイジェストで演奏したあと、フルート7重奏で天野正道の委嘱作“Cori Spezzati con Variazioni”。これがまた最高! 古代オリエント的な(?)メロディーを中心に構成された曲で、ややもするとバランスが崩れそうな構成なのだが、音が分散することなく、なおかつ広い域で響く素晴らしいオーケストレーションの曲だった。また、奏者も素晴らしく、一瞬たりとも各パートの音が死ぬことなく、動きのあるサウンドを堪能することができた。

 そして最後は同じく天野正道作曲による“おほなゐ”。これはさすがに迫力のあるサウンドで、繊細かつ豪快に第3部を締めくくってくれた。ブラヴォー!

 アンコールでは、高校の演奏会でよくみられる涙涙の3年生の卒業式。最近では結構見慣れていたつもりだったのだが、ナゼだか隣りのご婦人と一緒にもらい泣きしてしまった…。オッサン化現象はとどまることを知らないのか・・・ヤバイぜ、BPウメ

 こうして「そうか、俺はオッサンだったのか!」とヤングとの別れを悟っているうちに演奏会は無事終了。なんともスカッとする演奏会だった。
 今回見に行けなかった方、次回はぜひ、足を運んでみてはいかかでしょうか。そして「イヤッホー!」と叫んでみましょう。


■プログラム


1部
・音楽祭前奏曲/小長谷宗一
・パクス・ロマーナ/松尾善雄
・高貴なる葡萄酒を讃えて 
X.フンダドーレ そしてシャンパンをもう一本/G.リチャーズ
・「アメリカの騎士」より〜選ばれし者〜/S.メリロ

2部
“That’s SUGINAMI entertainment with Alice”〜Dream Comes True〜
/構成・選曲・編曲 五十嵐宏子

3部
・青い水平線(ブルー・ホライズン)/F.チェザリーニ
・「ダフニスとクロエ」より/M.ラヴェル
・コーリ スペッツァーティ コン ヴァリアツィオーニ/天野正道
・1995.1.17阪神淡路大震災へのオマージュ おほなゐ/天野正道

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