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■東京佼成ウインドオーケストラ 第85回定期演奏会 【日時】4月23日(土)19:00【場所】東京芸術劇場【指揮】下野 竜也【ユーフォニアム】外囿 祥一郎【曲目】セント・アンソニー・ヴァリエーション(原典版):ヒル/華麗なる舞曲:スミス/ユーフォニアム協奏曲:天野正道/大阪俗謡による幻想曲:大栗 裕、他 詳細>>>
 
 
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法政大学第二高等学校吹奏楽部

習志野市立習志野高等学校吹奏楽部

ジョイント・コンサート

2校のカラー・持ち味が出た、2度目のジョイントコンサート

 3月31日、桜の花もかすかに咲き始めたこの神奈川の地ミューザ川崎にて、法政大学第二高校吹奏楽部と習志野市立習志野高校吹奏楽部による「ジョイント・コンサート」が行われた。今回は1年ぶりのジョイント・コンサートということで、両校とも工夫を凝らしたステージを見せてくれた。
 
 開演前にホールに行くとすでにそこは長蛇の列。平日だというのにこんなにも人が集まるのには正直驚かされた。そしてあまりの盛況で時間内に観客が入りきれず、開演時間が大幅に押してしまうハプニングが発生。しかしその代わりに急遽、習志野高校のフルート・サックスのアンサンブル、ハンドベルメンバーによる前座(!?)の演奏が行われ、早くから来場したお客を待たせない、あきさせない工夫が見られた。

 やがて、徐々にお客さんも皆客席に座り始め、ステージ照明が上がり本番が始まった。第1部は法政二高ステージ。

 1曲目は、C.タイケ作曲「ツェッペリン伯爵行進曲」、オープニングにこの曲を持ってくるところは、次の曲への期待感を髣髴させる。ドイツのマーチを、指揮者・メンバーともに気持ちが折り合った演奏を奏でてくれた。

 2曲目は、P.スパーク作曲「祝典のための音楽」。全3楽章からなるこの曲は、トランペットのファンファーレから始まりトロンボーンが受け継ぎ、みなが答えるようにTuttiで演奏がはじまる。ここで法政二校の持ち味が出た。男子校ということもあり金管・木管のサウンドがとても力強く、メリハリのある演奏を聴かせてくれた。中間部の2楽章は、個々の楽器の技術が光った。終曲部の3楽章ではパーカッションの呼び込みに木管楽器の3連譜、メロディーと伴奏が上手にかみ合い、演奏に力強さだけでなく、繊細感・躍動感がお祭りの情景を思わせた。

 3曲目は、近年のコンクールでよく耳にする「メリーウィドウ」セレクション。F.レハール作曲の喜歌劇の中から、有名な旋律がメドレー形式にアレンジされた曲だ。私も何度かこの曲を聴いたことがあるが、木管セクションのキラキラした音、パーカッションの音色がなんともいえないぐらい美しく、それぞれの旋律で頭の中に風景が見えた。

 4曲目に演奏してくれた曲は、New Sounds「アメリカングラフィティー」。男子校らしい演出・・・と思っていたが、今どきのノリ、さらに80’sを感じさせるダンスを披露してくれた。テナー・サックスの奏でるSoloに会場中のお客さんもメロメロだった。

 休憩をはさみ、第2部は習志野高校のステージに変わった。

 1曲目は、岩井直博作曲ポップスマーチ「すてきな日々」、懐かしのコンクール課題曲である演奏は見事!! トランペットのシェイクはなんともGood!
 2曲目は、W.ヒル作曲の「セント・アンソニー・ヴァリエーション」。本当に1年生だけ?と疑いを持ってしまうぐらい若々しく個々の楽器でのヴァリエーションを披露してくれた。
 この後、企画ステージ・パート1ということで、法政・習志野のトロンボーンパートによるアンサンブルステージ。笑いあり・かぶりモノありと、とても楽しい演出で会場を沸かせてくれた。
 そこに追い討ちをかけるように習志野高校のステージ・マーチングが続き、男子ドリル「ワン・ツー」は会場のお客さんの目を独占した。合唱をはさみ、企画ステージ・パート2はジョイント・クラリネット・アンサンブル。楽器を吹きながら登場かと思えば、なんと突然、組体操を始めた。シュールなネタだが、私は大好きです!
 2部最後は、ポップス・ステージ「ラティーナ・カルナバル2005」。ミュージカル風のポップス・ステージを披露してくれた。見ていてここまで楽しませてくれる団体もなかなかないと思う。

 3部に移り、両校の合同シンフォニック・ステージ。1曲目はJ.ヴァンデルロースト作曲「アルセナール」。ベルギーの吹奏楽団の創立50周年を記念して書かれた曲で、この両校が演奏してどのような色を出してくれるかがとても楽しみで仕方がなかった。思っていた以上に、色が絡み合い波紋のように音が広がっていく、とても存在感のある演奏になっていた。

 演奏会最後の曲は、C.サン=サーンス作曲交響曲第3番「オルガン付」。目の前に広がっている巨大なパイプオルガン、ホールからあふれ出んばかりのオルガンと管楽器の響き、いつの間にか五感すべてで演奏を感じている自分がいました。両校のメンバーともに気持ちのこもった演奏だった。
 アンコールに「ムービング・オン」「星条旗よ永遠なれ」の2曲を演奏し、演奏会が終了。

 演奏したメンバーにとって忘れられない、演奏になったことであろう。会場に来ていたお客さんも、満足したように、家路に着いたと思います。高校生の演奏を聴くと何か、元気をもらえる気がします。これからも時間があったら、いろいろな高校を(だけではないですが)聴きに行きたいと思います。


■プログラム


第1部 法政二高ステージ
・ツェッペリン伯爵行進曲/C.タイケ
・祝典のための音楽/P.スパーク
・「メリーウィドウ」セレクション/F.レハール(arr.鈴木英史)
・アメリカン・グラフィティー/岩井直溥

第2部 習志野ステージ
・ポップスマーチ「すてきな日々」/岩井直溥
・セント・アンソニー・ヴァリエーション/W.ヒル
・ステージマーチングショウ
・合唱「若い翼は」/平吉毅州
・ラティーナ・カルナバル2005♪/構成:習志野高等学校

第3部 法政二高・習志野 合同ステージ
・アルセナール/J.ヴァンデルロースト
・交響曲第三番「オルガン付き」/C.サン=サーンス(arr.石津谷治法)

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