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明治学院大学吹奏楽部
第37回定期演奏会


日時:2004年12月4日(土)13:30〜
会場:目黒パーシモンホール
レポート:BP梅本

少人数を生かした機動力のあるステージング・・・

この日は仕事の関係もあって、朝のリハーサル前から見させていただくことができた。まず初めに2部マーチングステージのリハーサルが始まったが、かなりタイトなスケジュールでのリハーサルで、一抹の不安を残したまま2部のリハーサルが終了。その後T・V部のリハーサルが終わる頃には開演まで1時間を切っていた。さて、どうなることやら・・・。

 そして13:30、開演。集客はまずまずといったところ。常任指揮者の長瀬清正氏指揮による第T部の1曲目は、スッペの「軽騎兵序曲」。緊張してしまったのか、少々硬い感じの音でのスタートとなった。
 続く2曲目は、プッチーニの歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」。曲自体がドラマチックな曲のため、演歌のごとくコブシのきいた演奏になりがちだが、抑制のある落ち着いた演奏で、大人らしくしっとりと聴かせる好演であった。
 対照的な音を聴かせてくれたのは続く3曲目、エルガーの「愛の挨拶」。出だしから激しく歌い込んだ音で、もはや挨拶どころの騒ぎではない感じだったが、メンバーの音楽への深い愛情がしっかりと伝わってきた。
 この2〜3曲目の流れはゆったりとした曲調の曲が続いていたが、「緊張と開放」といった具合の対照的な演奏を聴かせることで、観客を飽きさせない見事な構成になっていた。  
T部最後の曲は「メリーウィドウ」。前2曲から一転して、華やかで明るい選曲である。若干テンポが遅いように感じたが、ライトな音作りをしていたためか決して重くはならず、気軽に聴くことができた。

 そして「2階席からご覧頂くとよりお楽しみ頂けます」といったような優しい心遣いのアナウンスを挟んでの第2部。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の音楽をテーマにしたマーチング・ステージである。
 明治学院大学吹奏楽部のマーチングステージは実は昨年から始まったらしく、今年で2年目。しかしそんなことは感じさせない見事なステージだったと言えるだろう。リハーサルで不安を残していた部分もしっかりと決まり、キレの良いタイトなサウンドと、少人数を生かした機動力のあるステージングが展開された。特にスネアが素晴らしく、グイグイとバンドを引っ張っていくその勇姿はこの日の目玉だったかもしれない。観客の盛り上がりも、やはりスネアソロで最高潮に達していた。

 ステージとはまた別の話になるが、サマコンの時と同様に、客席2列目あたりからフラッシュをたきながら怒涛の勢いで写真撮影をするご婦人を発見。関係者なのか、それとも明治学院大学ファンなのか、風物詩的な何かなのか。謎である。

 さて続いてバンド・トレーナー戸田顕氏指揮による第3部が始まった。1曲目はミッチェルの「海の歌」。優しく、広がりのあるサウンドでホールを包み、曲調もバンドの得意なサウンドとマッチしているように思えた。2曲目は天野正道の「海のオーロラ」。相当練習を積んだのか、メロウな部分・シャープな部分でしっかりとメリハリの効いた的確でスリリングな演奏で、演奏会のトリにふさわしい秀演だった。
暖かい拍手に迎えられての学生指揮者によるアンコール。1曲目に「ディスコ・キッド」で会場を沸かせたあと、2曲目は賛美歌405番「神ともにいまして」。中盤、この演奏会をもって引退する4年生が立ち上がり、彼らのみで演奏する箇所があった。曲調ともあいまって、4年生の卒業式を見ているような、厳かな空間に会場は変わっていた(実際に明治学院大学の卒業式ではこの歌が歌われるらしい)。そして、学生として最後の演奏を終えた4年生を送り出すための、また今日の素晴らしい演奏に感謝を込めるための、暖かい拍手で会場は包まれ、演奏会は幕を閉じた。

 今回レポートを書くことはバンドには伝えていなかったので、終演後、部長の青山君に声をかけたところ、「お手柔らかにお願いします・・・」と言われてしまったのだが、何もわざわざお手柔らかにする必要もない素晴らしい演奏会なのであった。



【プログラム】
第T部
・「軽騎兵」序曲/F.スッペ
・歌劇「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」/G.プッチーニ
・愛の挨拶/E.エルガー
・喜歌劇「メリーウィドウ」セレクション/F.レハール(arr.鈴木英史)

第U部
ドリルステージ Over the Destiny
Music from「Pirates of the Caribbean」

第V部
・海の歌/R.ミッチェル
・交響曲第9番「海のオーロラ」/天野正道

アンコール
・ディスコ・キッド/東海林修
・賛美歌405番「神ともにいまして」/arr.戸田顕

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