ここ最近、がぜん注目が高まっている東京正人吹奏楽団の第17回定期演奏会。
個人的には久々に聴く機会だったので、ワクワクしながら東武東上線に揺られてみました。
会場に着くと、さすがにお客さんも多くてロビーも賑やか! どんな演奏会でも、こういう雰囲気っていいですね。
さて、多くのオーディエンスの期待を受けながら、バンドがどのような演奏をかましてくれるのか?
オープニング独特の緊張感の中、始まったのはメリロの「GODSPEED!」。
立ち上がりということもあってか最初は若干ピッチが良くなかったり安定しない部分もちらほら。しかし、低音チームには凄まじい勢いがあり、それにグイグイと引っ張られるようにしてバンド全体が高揚していき、最終的にはオープニングを輝かしく、華やかに彩り、素晴らしい幕開けとなった。
続いて2004年度吹奏楽コンクール課題曲の中から2曲を演奏。そして第1部のトリである「ディオニソスの祭」が始まった。
曲全体を通して、フォルテの音は圧倒的な迫力を持っておりなおかつ美しかったが、逆にピアノになる箇所は響きが薄くなってしまう傾向が見られ、「惜しいな〜」という印象。しかし、随所に登場するソロの素晴らしさ、またきっちりとまとまったアンサンブルを聴かせてくれるあたりは、さすが東京正人!といったところ。
休憩をはさんでの第2部、まず1曲目はショスタコーヴィチの「祝典序曲」。
ハーフタイムにロッカールームで何があったのか分からないが、1部と音が全然違う!! 奏でられる音がすべて有機的に混ざり合い、がぜん曲に流れが出てきたのである。
なかでも特に素晴らしかったのは、クラリネット・ソロと、ホルン・チーム! 特にホルン・チームはほどよいバランス感覚で中音域の役割を完璧にこなしていた。これぞいぶし銀!
さて、あっという間に本プロ最後の曲、組曲「展覧会の絵」(それにしてもハードプログラムである)。
冒頭プロムナードのトランペット・ソロは、ソリストと同じようにこちらも緊張してしまうが、もう、それは見事に決めてくれました! いや〜よかった。
その後は全体を通して、先の「祝典序曲」と同じように素晴らしい音楽が流れ、大きなうねりがこちらの心を満たしていきそうな感覚に襲われる。(ただ惜しむらくは、途中途中のソロにもっと表現力がほしかった!)
それなりに長い曲であるが、そんなことは感じさせずに一気にフィナーレを向かえ、会場は大きな拍手で満たされた。
鳴り止まない拍手に迎えられて始まったアンコール1曲目は、昨年からアンコールの定番になったという東海林修作曲の「ディスコ・キッド」! さらにアンコール2曲目は「サンダー・バード」! うわ〜懐かしい! 高校の演奏会で吹いたな〜と感慨に浸りながら(?)、演奏会は無事終了となったのでした。
今回の演奏会、実は今までバンドのファンの方々からの、「こんな曲を演奏してほしい!」という声に応えたプログラムになっているようで、そう考えると「ああなるほど」と合点がいきますよね。
普通、こんなにごっつい選曲、なかなかやりません。バンドの方々の体力に敬意を表します。また、今回足を運んだお客様にとってはカユイところに手が届く選曲で、そうとう楽しめたのではないかと感じました。
本当に素晴らしい演奏会でした。東京正人吹奏楽団、今後ますます要注目ですよ!
さてさて、そんな素晴らしい演奏会、私のレポートだけでは伝え切れない!?と思い、団長の冨田氏からBP読者のためにコメントをいただいてきました!
※
・・・・・・今回の演奏会を終えて、一言!
冨田:疲れた!(今回はかなりハードな選曲でした!)
・・・・・・次回の演奏会に向けて意気込みをひとつ。
冨田:次回はチャリティ・ポップス・コンサート。弾けちゃいます!
・・・・・・次回演奏会のみどころ、ウリなどを教えてください。
冨田:定期演奏会とは全く趣向の違うコンサートです。ポップスを中心とした、歌あり、踊りありのステージをご用意して皆さんをお待ちしています!
※今年は2004年12月26日(日)新宿文化センターで開催いたします!!
・・・・・・冨田団長、有難うございました!
■東京正人吹奏楽団ホームページ http://tokyo-seijin.com/
さらにさらに、今回は新入団員の方から「ウラレポート」までいただいちゃいました!
さてさて団員から見た今回の演奏会は・・・?
★-----------ウラレポ[1] 団員A(最年少団員)より-------
正人に入って初の定期演奏会はあっという間でした!! 正直、指がまわらなかったり、吹けないところが多々ありました。あの大曲の数々を見た時、おいおぃ…とか思いました。なかでも「ディオニソス」は今までに出会ったことのない難しさでした!! 楽譜は読みにくいし、先生にはよく注意されるし、本当に大変でした…。でも、この演奏会が終わって、正人って本当にスゴイ!!と思いました。
★----------ウラレポ[2]
団員B(最年長の新入団員)より-------
36歳のロートル新人として4月末から加入し、わずか2ヵ月程の練習で定演に臨みました。当団について、巷で聞く「世間の噂」からは、昨年楽器を再開したヤワな身にとっては阿鼻叫喚な感じの練習漬けの日々(ってどんなんだか)を想像していたのですが、さすが設立して十数年余、いろいろな紆余曲折を乗り越えてきた団らしい、組織運営の妙味と人間味にあふれた部分がとってもナイスな団でした。練習日程はそれなりにスパルタンなものがありますが、居心地の良さと学ぶ部分の多さに感動の日々(ってどんなんだか)です。
一回り以上年の離れた方々も多かったりする若いメンバー達と一緒の合奏は、荒波にもまれながら、世俗の垢にまみれながら過ごす仕事漬けの日々からは得られない新鮮な感覚で、まことに楽しいものです。あまり喜んでいてはあらぬ誤解を受けかねませんが(笑)。
その一方で、肝心の演奏の方は・・・ひたすら m(_ _)m m(_ _)m
m(_ _)m
周囲およびせっかく見に来ていただいたお客様にご迷惑をおかけするレベルにまでしか仕上げることができませんでしたが、今後の精進を誓います!
ロートル新人の今後の成長(?)にご期待ください。
【東京正人吹奏楽団/今後の演奏予定】
2004年 8月29日(日) 上野の森バンドパーク出演(上野・東京文化会館)
2004年12月26日(日) ポップスコンサート(新宿文化センター)
今回、演奏会に来られなかった方、今度は見逃さないように!
今回演奏会に来られた方、また次回も楽しんでしまいましょう!
■東京正人吹奏楽団ホームページ http://tokyo-seijin.com/
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