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シエナブラス 2003クリスマス・コンサート

日時:2003年12月24日
会場:東京・西国分寺いずみホール
レポート・原山佐保子

2003年12月に各地で華々しくツアー初陣を飾ったシエナの金管ユニット「シエナブラス」は、2003年のクリスマスには東京、浜松、横浜でクリスマス・コンサートを開いた。

 まさに街はクリスマス一色の2003年12月24日。
 クリスマス・イブのこの聖なる夜に、私は、我が家より程近い西国分寺いずみホールで行われた、シエナブラス・クリスマスコンサートを聴く為に、せっせと多摩蘭(たまらん)坂を登って行った。

 いずみホールはJR西国分寺の駅に隣接する新しい綺麗なホール。この日はとても寒かったのにもかかわらず、開場時間の前には、すでに入り口にお客様の列ができていて、盛況だった。
 370あまりの客席はほとんど埋められた様子でコンサートは始まった。
 私は、実は前回のシエナ・ブラスのライブを聴き逃しているので、少々ドキドキ、ワクワクしながら向かって右手の客席に座って聴いた。

■金管10重奏&打楽器で、どんなサウンドが飛び出すのか?

 今回のメンバーは金管10重奏の編成に加え、パーカッションに数名が加わっており、充実した音を期待できた。コンサートはヘンデル「シバの女王の入城」から華やかに始まった。前半は、バッハ、ヴィヴァルディという2大作曲家の、しかも超有名曲をシエナの華やかなブラス・サウンドがどう聴かせてくれるかが楽しみだと思われた。
 特にヴィヴァルディは、金管楽器、いや、管楽アンサンブルで表現するには、とても無理なんじゃないか…と思われるような部分も、10人の奏者のチームワークの良いアンサンブルも、ビシッと決まっていて、安定したテクニックを、これでもかっ!と、聴かせてもらった。何だか嬉しくなって、思わず「ふふふ。」と笑みがこぼれた…。
(周りの席の人たちはさぞ、変な人だと思ったことだろう)

■クリスマスの衣装をまとったメンバーが次々と・・・

 後半は、お楽しみのプログラム。
 クリスマス・イブをこのホールで共に過ごす人たちにとって、最高の夜にすべく、メンバーがとびっきりの趣向を凝らした、お楽しみが待っている。

 ステージにはクリスマスにふさわしくクリスマス・カラーの譜面台が並び、メンバーはサンタさんの帽子をかぶって入場。

 おお、大きな身体の山岸さんが可愛く見える…。
 パーカッションの荻原氏はこれまた、はまり役のトナカイでドラム・セットについた。
 客席はメンバーが顔を出すと、「わぁ〜」という感じで盛りあがった。
 トロンボーンの塚本氏のウィットに富んだおしゃべりと共に「フェスティブチアー」、これはクリスマスにちなんだ曲をメドレーにした曲。

 各曲ごとに色んな趣向があって、とても楽しく聴いた。
 最初があまりに楽しかったので、続いての音楽のおもちゃ箱は一体、どんな事になるかと思っていたら、今回のおもちゃ箱は軽やかに「剣士の入場」から始まったかと思うと、「ジェリコ」を本間氏のトランペット・ソロでしっとりと聴かせる。

 そして、締めはやっぱり「CMメドレー」で。
 なつかしのCMを次から次へと息もつかせず聴かせるアレンジで、なかには私にも全くわからないCMがあったけど、ワタシ的には、「カッパッパ〜ルンパッパ〜○桜〜♪」がサビまで聴けたので、大喜びしていた。

 さあ、コンサートの締めくくりは渋い雰囲気のゴスペルホールで。緩急取り混ぜて、とはこの事か。いや、緩急というよりも、渋軟というか…。
 これまた、印象的なプログラムの終わり方だ、と感じた。

 

■まだまだ演奏は終わらない・・・

 さて、本当のシエナブラス通は、ここで終わってはならない
 (一体、いつから通になったんだ、自分。)

 絶対に、電車の時間を考えるあまり、アンコールを聴かずにホールを飛び出すなんて事はしちゃならないのだ。だって、アンコールに目一杯、シエナブラスの“もう一つの本領”が発揮されるのだから。
 今回のアンコールは、言うまでもなくクリスマス・バージョンのストーリーだった。

 アンコールの最後の曲に入る前に、メンバーの一人がなにやらそわそわしている。どうやら彼の楽譜が、譜面台にのっていないらしい。

  「あらら…。忘れ物?」
 客席が心配した所へ、遠くの方から「シャンシャンシャン…」と鈴の音が。荻原トナカイを連れて、ミニスカートのサンタさんの格好をした女の子が下手から大きなプレゼントの袋をかついで現われた。

 突然ステージに来訪したサンタさんは、困っている彼の前に。袋から取り出すプレゼントは、まさに彼の今、一番欲しかったもの、アンコールの楽譜。そして客席の安堵と共にめでたしめでたしと、演奏が始まった。
  シエナブラスで過ごしたクリスマスの夜は、そうして終幕し、聴いていた人々全員の心に、まさにサンタクロースのように楽しくも、思い出深い余韻を残してくれたことだろう。

プログラム

・シバの女王の入城:G.Fヘンデル(arr.アーチボルト)
・ブランデンブルグ協奏曲第3番 ト長調 BWV1048:J.S.バッハ(arr.モワット編)
・協奏曲「四季」より冬」:A.ヴィヴァルディ(arr.山口尚人)
・フェスティブ・チアー<クリスマス メドレー>(arr.R.ハーヴェイ編)

シエナ・ブラスの「音楽のおもちゃ箱」

・剣士の入場
・ジェリコ(Trp.solo 本間千也)
・CMメドレー
・ゴスペルホール:C.ヘイゼル
























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